妊娠32週目 ~分娩室・産科病棟見学ツアー~

妊娠32週目、妊娠後期に入りました。そろそろ本格的に出産の準備を進めなければいけません。
出産に向けて、リオデジャネイロ市立病院「Hospital Maternidade Leila Diniz」の産科病棟を見学してきたので紹介します。

リオデジャネイロ市のコウノトリプロジェクト

リオデジャネイロ市では「コウノトリプロジェクト」と呼ばれる母子保健活動があります。そのプロジェクトに参加している病院では、妊娠後期に入ると産科病棟・分娩室見学ツアーに参加することができます。

日本と同じようにブラジルでも「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」という言い伝えがあるそうです。もともとはヨーロッパから伝わったそうなので、起源は日本と同じなのかもしれませんね。

本来なら下の写真のようなベビー服などがセットになったオリジナルのマザーズバッグももらえるらしいのですが、今は在庫がないらしく、いつまた届くかは分からないそうです。

カリオカコウノトリプロジェクト・マザーズバッグ出展:OTICS PENHA

分娩待機室・リラックスルーム

分娩が始まるまでは分娩待機室で待ちます。大きなホールにソファやいすが置いてあり、白い寝衣を来た妊婦さんがそれぞれ思い思いに過ごしていました。

また、リラックスルームという部屋にはバランスボールがあったり、湯舟まであるそうです!ブラジルでは湯舟につかる習慣はなく、ほとんどの家やアパート・ホテルにはシャワーしかついていません。

でも私はお風呂が大好きなので、湯舟があるのはかなり嬉しいです。一つしかないそうですが、ほとんどの人がその存在を知らないそうで、割といつでも空いているそうです。

出展:Maternidade Leila Diniz

分別室

分娩室は全部で6室あります。ベッドは足が開くタイプではなく、普通の病院のベッドです。部屋の中にはベビーコット・無影灯、分娩時に使う器具や薬剤などが置かれていました。

自然分娩時の体勢は自分で好きな体位ででき、スタッフもそれをサポートしてくれるそうです。帝王切開の場合は別の部屋に移動になります。

ブラジルでは約半数が帝王切開での出産で、妊娠してからよく「自然分娩にするの?帝王切開にするの?」と、まるで好きな方を選べるかのように聞かれます。

しかしこの病院では基本的には自然分娩で、帝王切開はプランBだと説明されました。

出産後は赤ちゃんが健康であれば、すぐにお母さんの胸に抱かせる、カンガルーケアを行います。そうすることで赤ちゃんが安心でき、母乳の出がよくなるそうです。そこからは赤ちゃんはずっとお母さんと一緒に過ごします。

入院期間は自然分娩は2日、帝王切開でも3日だそうで、日本と比べてかなり短くなっています。自然分娩で母子ともに問題なければ出産後24時間たてば退院できるので、出産の翌日にはもう退院ということもありえるということです。

病室

病室は4人の大部屋です。ベッドと赤ちゃんのベビーコット、床頭台と椅子がそれぞれについています。部屋の中にはトイレとシャワー室、洗面所がついており、赤ちゃんの沐浴もそこでできます。

しかし、各ベッドを仕切るカーテンはなく、裏庭に面しているガラス窓にもカーテンはないので、プライバシーは全くありません。

ブラジル人は割とオープンで、日本人ほどプライバシーや個人情報に敏感ではないので気にならないのでしょうか。普通に人前でも堂々と授乳したりしています。

部屋にエアコンがないという噂を聞いていたのですが、各部屋にちゃんとついているそうで安心しました。

24時間1人の付き添いが可能で、面会は1日に2人までだそうです。

登記所

院内には登記所(Cartório)があり、ここで出生証明書をもらうことができます。日本でいうと病院内に市区役所の出張所がありそこで出生届が提出できるというような感じです。これはかなり便利だと思いました。

まとめ

分娩室や病室を見学することで、出産へのイメージがだいぶわいてきました。日本とは違う部分もたくさんあり戸惑いもありますが、頑張りたいと思います。

下の写真はこの病院内で見た車いすです。椅子に車輪がついているだけで、自分で動くことはできないし、座ったらなんだか冷たそうです。