ブラジルで車の運転免許を取得する方法

ブラジルの運転免許証はCNH(Carteira Nacional De Habilitação)と呼ばれます。

有効な日本の運転免許証もしくは日本で発行された有効な国際免許証を所持している方でも,ブラジル国内での自動車等の運転は出来ません。

ブラジル国内で自動車等の運転を行うためにはブラジル運転免許の取得,または有効な日本の運転免許証からブラジル運転免許証への切り替えが必要です。

切り替えの場合は筆記試験が免除になるため、適正検査(臨床,視覚,精神病診断等)と運転技術試験のみでブラジルの運転免許を取得することができます。

ここでは日本の運転免許を持っている場合の、ブラジルの運転免許の取得方法を説明します。
なお、私が取得したのはリオデジャネイロですが、細かい申請方法などは州によって異なる場合があります。

申請手順

在リオデジャネイロ日本国総領事館による説明はこちら

①DETRAN(州交通局/デトラン)に書類提出
②適正検査
③自動車学校で運転技術試験申し込み
④運転講習 ※必須ではない
⑤運転技術試験

①メールで書類を送信する

必要書類を集め、メールでDetranに送信します。(Protocolista28@detran.rj.gov.br)

必要書類DETRANサイト:Estrangeiros habilitados no exterior(海外の免許を持っている外国人)

必要書類

  • DUDA código 206-2…支払い証明書
  • Registro Nacional de Estrangeiros (RNE) válido ou Registro Nacional de Migrantes (RNM) válido…ブラジルの身分証明書
  • CPF…納税者番号
  • Comprovante de residência no RJ no nome do requerente…申請者名義の住所証明
  • Habilitação estrangeira na validade…日本の運転免許証
  • Tradução juramentada da habilitação ou tradução realizada por autoridade consular…日本の運転免許証の公正翻訳
  • Requerimento Geral…申込書
  • Passaporte (somente países que necessitam de visto)…パスポート

上限サイズなど細かい指定があるのでよく確認が必要です。

書類を送信すると数日後に手続きを開始したというメールが届きます。手続き番号が書かれており、DETRANのサイトで手続き状況を確認することができます。

約1週間ほどで書類が受理され、DETRANにコピーとオリジナルをもってくるようにという表示がされました。メールが届いたり連絡が来たりはしないので、自分でチェックする必要があります。

②Detranへ書類を提出しに行く

メールで送った書類のオリジナルとコピーをDETRANに持っていきます。

住所:Av. Pres. Vargas, 817 – Centro, Rio de Janeiro – RJ, 20071-004

いくつか書類にサインをして、免許証用の写真撮影と指紋の登録を行い、適正検査の場所を書いた紙をもらいます。

適正検査が受けられる施設は基本的には自宅近くを指定されますが、その他の地域を希望することもできるようです。

適正検査を受ける

適正検査は事前に予約しましょう。

クリニックに到着したら、DETRANの書類と身分証を提出し、お金を払います。
支払い方法はクリニックによると思いますが、ここではPIX(オンライン送金)、デビットカード、現金払いができました。

その後、問診票を入力して、検査に呼ばれるのを待ちます。問診票には、薬を飲んでいるか、手術をしたことがあるか、交通事故にあったことがあるか、ドラッグを使用したことがあるかなどの質問項目がありました。

1、視力検査

機械をのぞき込んで見えるアルファベットや光の色を答えます。

2、身体能力検査

握力測定、腕の曲げ伸ばしができるか、足首が動かせるかなど基本的な動作に問題がないか見るもののようです。最後に、血圧測定をして終了しました。

3,問診

まず、医師による問診があります。
この医師も日本人だと分かると、「日本に行ってみたいとずっと思っているのよー」ととてもフレンドリーだったので一安心。

最終学歴、職業、誰と住んでいるか、既往歴、趣味など特に難しい質問はありませんでした。その後、書類にサインして問診は終了です。

問診のあとには4種類の鑑定テストがあります。

4、心理テスト(EXAME PSICOTÉCNICO)

心理テストは4つの種類があります。どんな問題がでるかはユーチューブで検索すれば練習問題や過去問題がでてきます。まったく同じ問題が出てくるので、ユーチューブでできるだけ最新の問題を解説しているものを見ておくといいでしょう。「EXAME(PROVA/TESTE)、PSICOTÉCNICO、DETRAN、SIMULADO」等で調べると出てきます。

あくまでこれは精神に問題がないか確認をするためのもので、落とすための試験ではないとのことです。完璧に全部解けなくても、普通にしていれば合格するそうなので、それほど身構える必要はありません。

1.同じ記号をさがす問題

一番左の記号と同じものを探して印をつけていくテストです。

参考動画↓

2.記憶力テスト

30秒間絵を見て何が書かれているかを覚え、書かれていたものを書き出すテストです。

参考動画↓

3.なぞなぞ40問

4択のなぞなぞのような問題が40問あります。

参考動画↓

4.線を書くテスト(Teste de Palografico)

合図があるまで縦線を書き、合図があれば横線を引き再び縦線を書いていくテストです。
ポイントはできるだけ等間隔、同じ長さで書くことで、このテストが一番重要らしいです。

参考動画↓

 

その日のうちに合格か不合格か分かります。合格の場合は書類がもらえるので、それを持って自動車学校に実技試験の申込に行きます。

自動車学校にて実技試験の申込

実技試験は自動車学校を通して日程を調整します。日時を選ぶことはできず、勝手に決められてしまいます。

日本では実技試験は自動車学校の教官が試験官となり、各自動車学校にて試験が行われますが、ブラジルではDETRANの職員が試験官となります。

指定された試験会場で、申し込みをした自動車学校の車で試験を受けることになります。自動車学校ごとに枠があり、そこに受験希望者を当てはめていく形のようで、場合によってはすぐに試験を受けることができず、2-3か月待たなければならないこともあるようです。

運転講習

日本の免許がオートマ限定の場合は最低2時間の運転講習を受講することが必須のようですが、自動車学校や地域によって異なる場合があるので確認しましょう。

日本の免許がマニュアルの場合、運転講習は必須ではありませんが実技試験はマニュアル車での試験になるので、不安な場合は何回か講習を受けることをお勧めします。

私は合計3回の講習を受けました。講習の日程は試験日が決まってからそのぎりぎり直前に受けられるように自動車学校が調整してくれました。

日本では毎回違う車、違う教官が教えてくれますが、ブラジルでは教官と車は固定で、その車で試験も受けれられるので慣れることができていいなと思いました。

シュミレーション

シュミレーションは試験の前日もしくは当日の早朝に、試験会場で試験と同様のコースで練習をすることです。

試験会場は専用の場所でなく普通の路上だったりDETRANの駐車場だったりするので、歩行者や動物、他の車が通行している場合もあります。

私の試験会場はDETRANの駐車場のため練習できる時間に制限があり、前日にはたくさんのシュミレーションの受験生がおり、3,4回ほどしか実際のコースで練習することができませんでした。

試験

試験当日は教官が自動車学校から試験会場に乗せて行ってくれます。他の受験生が一緒になる場合もあります。

試験は時間通りには始まらず、1時間ほど雨の中待ちました。
30分ごとに枠が分かれており、その時間枠のなかで早く到着した人から呼ばれているようでした。

自分の順番になると、教官がスタート地点まで車を移動させてくれ、受験者は試験官二人と一緒に車に乗り込みます。

教官がスタートと言ったら試験開始です。

試験は原点方式で、3点減点で失格になります。行為によって1点減点のものから3点減点のものまであるので、一発で不合格となってしまうこともあります。途中で0点になった場合はその場で試験終了です。

取得にかかった費用

申請費用:R$173.03
翻訳 R$120+56
適正検査(心理テスト・身体検査) R$230
講習3回分 R$285
試験シュミレーション R$300
実技テスト時の車レンタル代 R$350
合計 R$1514.03=約45,400円

受かるためのポイント

失格者を見ていると、圧倒的に多かったのが「ミラーでの確認、左右の目視を怠った」というものでした。ただ、受験者自身は確認をしたつもりなのに試験官にはしていなかったと言われたという人がたくさんいました。

しなければいけないことは分かっていて自分はしたつもりなのに、試験官に認識してもらえないというのは非常に悔しくもったいないことだと思います。

なので、それを避けるために「動作を口に出して言う」ことを強くお勧めします。
ウインカーを出す、左右を確認するなどは特に試験官に聞こえるように言いましょう。

ギアをチェンジする際は、一段チェンジしたらクラッチから完全に足を離して床に一旦足を置かなければいけません。普段運転する場合は1速から2速にチェンジし、すぐに3速にチェンジする場合はクラッチに足を乗せたまま再度クラッチを踏むと思いますが、試験の時には一回ずつ完全にクラッチから足を離して一旦床に置かなければなりません。

私は危うくクラッチに足を乗せたまま連続でギアチェンジをしようとしてしまいましたが、「足をクラッチから離す」と声に出すことで自分でも思い出し、試験官にもちゃんと足を離したということを認識してもらえ、減点を免れることができました。

なので、練習でも本番でも恥ずかしがらずに自分の行動をすべて声に出してアピールすることが大事だと思います。

免許証交付

合格すると書類をもらうことができ、3週間ほどで免許はできるよ、と言われました。

免許ができたことをサイト等では確認できないようなのですが、Carteira degital de Transitというアプリで確認することができます。

ブラジルではスマホのアプリで免許証を表示することができるのですが、免許証が発行されるとCarteira degital de Transitのアプリで見ることができます。

免許証ができていない状態だと、免許の情報がありませんというような表示がされるのですが、免許が発行されると免許証の数字を入力してくださいというような表示がされます。

その状態になるところまで進めると免許が発行されたということなので、書類を提出したDETRANに免許証を取りにいきましょう。

セントロのデトランには免許の受け取り専用カウンターがありますが、そこではなく、最初に書類を提出した本館の部屋に取りにいかなければならないので間違えないように注意しましょう。

まとめ

ブラジルでの運転免許は1度で試験に合格することはなかなか難しいようです。

免許を取得しても微妙に交通ルールが違ったり、左右が日本と違うので戸惑うことも多いです。また、道は悪く突然大きな穴が道の真ん中に現れたり、街中はバイクがビュンビュンと車の間をすり抜けて行ったりといつもひやひやしながら運転することになります。

十分注意して運転しましょう!