ペトロポリス(Petrópolis)~リオデジャネイロから日帰りで行ける避暑地~

ペトロポリス(Petrópolis)とは

ペトロポリスはリオデジャネイロ州の高原上にある都市で、リオデジャネイロ市の北・約65㎞にのところにあります。

標高が800mと高く夏でも涼しいので、19世紀にブラジル皇帝の夏の離宮や貴族の別荘が建てられました。また、1894年から1902年まではリオデジャネイロ州の州都でもありました。そのため、富豪の邸宅や美術館、大聖堂などの観光スポットがたくさんあります。

治安がよくないというイメージがあるブラジルですが、ペトロポリスはリオデジャネイロ州の中で1番、ブラジルの中でも6番目に安全な都市だといわれています。

ラテン語でペトロはペドロ、ポリスは都市という意味です。ブラジルの第二番目の皇帝、ペドロ二世にちなんでこの名が名づけられました。

また、ここはクリスマスのイルミネーションがきれいなことでも有名です。1月中旬でも公園や街のあちこちにイルミネーションが残っていました。また、美術館の光と音のイルミネーションは年中開催されています。

日帰りでもセントロだけならみてまわることができますが、せっかくなので一泊して夜のペトロポリスを楽しんでください。

冷涼なこの地はビール作りに適しており、有名なビールの産地でもあります。ブラジルで一番最初にできたビール工場もあります。

また、周囲は山に囲まれておりいくつものトレッキングコースがあり、キャンプなどのアウトドアを楽しむこともできます。

天気・気候

私が訪れたのは1月中旬でした。避暑地といいますが到着した瞬間「暑いっ!!」と思いました。想像していたほど涼しくなかったです。

それから時期にもよると思いますが、天候の変化が激しいです。

朝は晴れていてとても暑かったのに、夜になると雷と豪雨で大変でした。雨が降るとさすがに少し寒いです。

歩き方

多くの観光スポットはペトロポリスのセントロ(市街地)に集まっているので、徒歩で見てまわることができます。また、馬車や市内観光バスもあるので、それらを利用することもできます。

キタンジーニャ宮殿とクレメリエ公園は少し離れた別の地域にあるので、バスかタクシーかウーバーなどでの移動になります。

ペトロポリスのバスターミナルからセントロまでも距離があるので、こちらもバスかタクシー、ウーバーが必要になります。私が宿泊したホテルまではウーバーでも13レアルだったので、私はウーバーを使用しました。

観光スポット

①帝国博物館(Museu Imperial)

ペドロ二世と家族が夏の間に住んでいた離宮です。内部の写真撮影は禁止で、荷物もクラークで預けなければいけません。入口で靴のまま履けるスリッパが配布されますが、とても滑りやすいので注意が必要です。この邸宅では電気は使用せずに太陽の光とろうそくだけで生活をしていたそうで、朝早く起き、昼食が9時ごろ、夕食は17時ごろだったそうです。

娘の部屋は一般人と同じサイズにするために小さな部屋が与えられていたそうで、とても庶民的だったのかと思いきや、金のベビーベッドがあったりもしたのでそうでもないみたいです。

豪華できらびやかな冠やアクセサリー、衣装などが展示されています。

ポルトガル語のほか、英語での説明表示もあります。

屋敷の前には大きな庭があり、植物園のように様々な熱帯植物をみることができます。また、夜には光と音のイルミネーションが通年開催されています(木~土曜日のみ)。このイルミネーションは屋外でやっており、私が行ったときは豪雨のため中止で残念ながら見ることができませんでした。

入場料:博物館10レアル、イルミネーション20レアル

②ペトロポリス大聖堂(Catedral de São Pedro de Alcântara)

正式名はサン・ペドロ・ジ・アルカンタラ教会です。鋭くとがった塔と窓の構造はフランスとドイツの典型的なネオ・ゴシック様式です。

皇室の霊廟があり、入口を入ってすぐ右側にペドロ二世と皇后テレサの等身大の彫刻が施された棺が置かれています。

建物内のステンドグラスや夜のライトアップされた姿もとても素敵です。

③サントス・ドゥモン邸宅博物館(Museu Casa de Santos Dumont)

世界で初めて飛行機を発明したサントス・ドゥモンの夏の別荘で、現在は博物館として公開されています。家のそばの広場には飛行機のモチーフもあります。

『飛行機の父』として有名な彼の名前はリオデジャネイロ市の国内線空港にも付けられています。

入場料:5レアル

④14Bis広場(Praça 14 Bis)

サントス・ドゥモンが発明した飛行機『14 Bis』のレプリカが設置されている小さな広場です。

⑤クリスタル宮殿(Palácio de Cristal)

ガラス張りの宮殿のような建物です。フリースペースで中にはなにもありませんが、私が行った時にはイベントが開催されており、ステージで音楽の演奏がされていました。

入口には観光案内所があります。広場にはクリスマスツリーなどの飾りが施されており、手芸品や軽食を販売するお店がならんでいました。

⑥自由の広場(Praça da Liberdade)

ここではクリスマスツリーやイルミネーションを楽しむことができます。食べ物の屋台などもあり、家族連れにもぴったりです。

⑦黄色い宮殿(Palácio Amarelo)

現在はペトロポリス市議会が置かれている建物で、無料で内部を見学することもできます。

目の前の鷹のモチーフがある庭では、私が訪れた時には手芸品や食べ物の屋台があり、夜には音楽イベントも開催されていました。

⑧花時計(Relógio das flores)

サントス・ドゥモンの家のそば、ペトロポリスカトリック大学の目の前にある花時計です。1972年にブラジル独立150周年記念につくられました。

⑨リバティーガーデン(Liberty Garden)

中庭のような場所にチョコレートショップやお土産屋さん、レストランが集まっているところです。

⑩蝋人形館(Museu de Cera de Petrópolis)

アメリカやイギリスのスタジオでつくられたブラジル国内外の著名人の、等身大のとてもリアルな蝋人形が展示されています。

料金:48レアル

⑪ファチマの鐘(Trono de Fátima)

街が見渡せる丘の上に立つ、高さ約3.5メートルの聖母ファチマの像は1947年につくられました。地下にはチャペルもあります。

料金:無料

⑫ボヘミアビール(Cervejaria Bohemia)

1853年につくられたブラジル最初のビール工場を見学することができます。また、レストランやバーでビールと一緒に食事を楽しむこともできます。

料金: 工場ツアー 39レアル

⑬テレザ通り(Rua Thereza)

たくさんの洋服店が通り沿いにならんでおり、特に冬服が安く買えるということで行ってみました。しかし、ひとつひとつのお店が小さいので、店員に話しかけられるのが苦手な私にはちょっと入りづらかったです。

⑭キタンジーニャ宮殿(Palácio Quitandinha)

キタンジーニャ宮殿は1941年に南米最大のカジノホテルとして建設されました。内部はとても豪華なつくりになっていて、現在一部は個人所有のアパートとなっていますが、劇場やホールなどは博物館として一般公開されており見学することができます。

料金: 6レアル(ガイドツアーまたは音声ガイド付き 10レアル)

⑮クレメリエ公園(Parque Crémerie)

1875年にチーズとバター工場が建設されたのが始まりで、その後ホテルになり、現在はピクニックが楽しめる公園になっています。池の中州やほとりにかわいい黄色い小屋があり、赤い橋を渡っていくことができます。屋内プールや足漕ぎボートなどもあります。

食事

ボテコ・ダ・セーハ(Boteco da Serra)

ホテルから街へ行く途中で見つけたレストランです。まだできて新しいようで、グーグルマップには載っていませんでした。ビールやワインなどたくさんの種類のお酒がおいてあり、とてもオシャレな雰囲気のバーレストランです。ランチはお肉とフェイジャオン、フライドポテトとごはんというブラジル定番ワンプレートランチが10レアルぐらいだったと思います。

ソベラノ・グリル(Soberano Grill)

帝国博物館の前でちらしをもらったので行ってみました。ビュッフェ形式で食べ放題ですが、メインはパスタか肉類2切れまでと決められています。また、おそらくおかわりもできないようだったので、たくさん食べたい場合は最初の1回で山盛りお皿にもらなければならないようです(笑)しかしその分値段は平日14.5レアル/土日祝15.9レアルと安いです。

チキーニョ ソーベーチ(Chiquinho sorvetes)

ブラジル全土に展開するチェーンのアイスクリーム屋さんです。テレサ通りにショッピングに行く途中で行列が出来ていたので寄ってみました。ソフトクリームやシェイク、アサイーなどいろんな種類のアイスがありました。

宿泊

ドン・ペドロホテル(Hotel Dom Pedro

観光名所からは少し離れていますが、徒歩圏内です。

ビュッフェ形式の朝食付き、共同バスルームのダブルベッドルームで1泊160レアルでした。

共同バスルームでしたが隣の部屋はバスルーム付きで、他にもあまりお客さんはいなかったのでほぼ貸し切りで自由に使うことができました。ただ、電気シャワーですが温かいお湯は出ず、すこし寒かったです。

朝食はパンやシリアル、ケーキ、フルーツなど自由に好きなだけ食べることができます。

私は値段を重視しましたが、街を散策していると邸宅を利用したおしゃれなホテルがたくさんあり、今度泊まってみたいなと思いました。

ホテル検索はブッキングドットコムが便利です。→Booking.com

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ホテルの目の前のカトリック教会もかわいいです↓

行き方

Unica Facilのバスが、リオデジャネイロ市のノボ・リオバスターミナルまたはバーハ・ダ・チジュカのアルボラーダバスターミナルから出ています。

Rodoviária Novo RIo
往路28.79レアル+復路25.73レアル
所要時間:約1時間35分
約1時間ごと

Terminal Alvorada
往路22.55レアル+復路25.45レアル
所要時間:1時間45分
約2時間ごと(土日は4本/日のみ)