パタゴニアパイネ国立公園・Wルートトレッキング~準備・計画編~
2017年11月に、4泊5日でパタゴニアのWルート(Wサーキット)と呼ばれるコースを歩いてきました。
もくじ
Wルートとは
パタゴニアのパイネ国立公園をWの文字のように歩く、約70㎞のコースです。登山道は整備されおり、初心者でも歩きやすいコースです。
ルート・日程の決め方
約70㎞のコースなので、全部歩くのであれば最低でも3泊4日は必要です。
ラス・トレスからスタートしてパイネ・グランデに向かう東→西コースが一般的ですが、私たちは西→東コースを選びました。
理由は、東→西コースだと、最後にパイネ・グランデから船(カタマラン)に乗ってプデトに戻り、そこからバスでプエルトナタレスに帰らなけばなりません。
船は最終が18時半なので、もしそれまでに帰ってこれなければパイネ・グランデにもう1泊しなければならなくなります。
一方、ラス・トレスからは園内バスでラグーナ・アマルガに行き、プエルト・ナタレス息行きのバスに乗り換えるのですが、最終が19時45分なので少しでも余裕のあるラス・トレスで終えるコースにしました。
Wルート内に大きなピークは3つあり、高い順にラス・トレス展望台(東)→ブリタニコ展望台(中央)→グレイ氷河(西)となるので、一番きついピークを先に越えて後を楽にするか、最後に残しておくかがルート選択の決め手になると思います。
私たちのルート
0日目:午後、バスでプエルト・ナタレスを出発し、船でパイネ・グランデへ→パイネ・グランデ泊
1日目:22㎞/7時間
グレイ氷河まで往復→パイネ・グランデ泊
2日目:23.5㎞/10時間
フランセスまで行きテント設営後、ブリタニコ展望台まで往復→フランセス泊
3日目:14.6㎞/6.5時間
フランセスからラス・トレスまで→ラス・トレス泊
4日目:19㎞/9時間
ラス・トレス展望台まで往復、バスでプエルト・ナタレスへ帰る
山小屋・キャンプ場を決める
コース内には山小屋と有料・無料のテント場があり、すべて事前予約が必要です。
山小屋(refugios/shelters)
二段ベッドの相部屋のみです。寝具の有無、食事の有無が選べます。談話スペースには暖房はありますが、部屋には暖房はついておらず夜間は冷えるため、寝具を無しにした場合は寝袋の持参が必要です。
食事は予約することもできますが、予約なしでも食べることができます。バーではお酒を飲むこともできます。自炊室で自炊をすることができますが、調理器具は持参しなければなりません。水洗トイレ・ホットシャワーが使えます。
有料のテント場
テント持ち込みかレンタルか選べます。テントだけでなく、寝袋やマットレスなど必要なものはすべてレンタルすることができます。
食事は調理器具を持参して自炊場で自炊するか、山小屋のカフェやバーを利用することもできます。売店もあるので、材料を買うこともできます。
水洗トイレ・ホットシャワーも使えます。
無料のキャンプ場
無料ですが予約が必須です。最低限の設備のみで、テントのレンタルもありません。トイレは水洗ではなく、トイレットペーパーや手洗い用の水もありません。
山小屋・テント場の予約方法
山小屋と有料のキャンプ場をFANTÁSTICO SURとVérticeという2つの会社、無料のキャンプ場をCONAFが管理しています。
各会社のホームページでそれぞれ予約をしなければなりませんが、私はVerticeのサイトでうまく予約ができませんでした。もし一ヶ所でも予約ができなければルート自体を変更をしなければならない可能性もあり、他の予約もキャンセルや取り直しをしなければならないのでとても面倒なことになります。
私たちが行った11月初めはピーク時期ではないし、持ち込みテントなのでテント場がいっぱいになることはないだろうと思い、プエルト・ナタレスについてから街のオフィスで予約をすることにしました。
しかし、予想以上に予約がいっぱいで、私たちは計画通りには予約できなかったので、これから行かれる方はインターネットでの事前予約を強くお勧めします。
繰り返しますが、すべてのキャンプ場・山小屋は予約がないと泊まれません。
出典:CONAF
プエルト・ナタレスのオフィスで予約
私たちは当初テント持参で、パイネ・グランデに2泊→イタリアーノ1泊→ラス・トレス(セントラル)1泊の予定でした。
そこでまずCONAFに無料のキャンプ場・イタリアーノの予約に行ったのですが、無料なだけあって、2ヶ月先まで予約が埋まっていました。
そこで、3泊目をイタリアーノから30分進んだところにあるフランセスに計画を変更し、フランセスとラス・トレスのキャンプ場を管理しているFANTÁSTICO SURのオフィスに行きました。
みんな考えることは同じのようで、フランセスの最後のキャンプサイトを無事に予約することができ、4泊目のラス・トレスも予約できました。
最後にVERTICEのオフィスに向かったのですが、CONAFの職員が2つオフィスがあると教えてくれたので宿泊していたホステルに近い方に行くと、そのオフィスでは予約は受けておらず、町外れにあるもう一つのオフィスに行かなければなりませんでした。
そうして時間をロスしてしまったせいか、パイネ・グランデのキャンプ場は1泊目は空きがありましたが、2泊目はキャンプ場はいっぱいで山小屋しか予約ができませんでした。
値段がかなり違いますが他に方法はないので、1泊目にキャンプ場、2泊目に山小屋を予約。
これですべての宿を予約することができました。
プエルト・ナタレス各オフィスの場所▼
プエルト・ナタレスへの行き方
プエルト・ナタレスへはプンタ・アレナスからバスで行くのが一般的です。
詳しくはこちら→プンタ・アレナスからプエルト・ナタレスへのバス移動
日本から行く場合は北米を経由してサンティアゴ→プンタ・アレナスとなります。
プエルト・ナタレスからパイネ国立公園へのバス
バスターミナルからたくさんのバス会社が運航しているので、プエルト・ナタレスに到着時に予約すればいいと思います。
どこの会社もだいたい午前と午後の2便ありますが会社によって若干値段が違い、Juan Ojedaというバスが往復で15.000ペソのところ12.000ペソに負けてくれたので、ここにしました。
往路は日時指定が必要ですが、復路は日時していせずにいつでも乗ることができます。
国立公園内では、管理局・プデト(パイネグランデへの船乗り場)・ラグーナ・アマルガ(ラス・トレスへのバス乗換え場)で乗り降りすることができます。
国立公園内バス
ラグナ・アマルガとラス・トレス間は約30分毎にバスが運行しています。3000ペソ。
船(カタマラン)
パイネ・グランデに行くためにはプデトから船(カタマラン)に乗って30分で行くか、管理局(アドミニストレーション)から17km/5時間歩くかになります。
船は時期によって出港時間が違い、便数も少ないので事前に確認が必要です。18000ペソ。天候によって遅れやキャンセルになることがあり、事前予約はできません。
タイムテーブル→VERTICE
入園料
ハイシーズン:10/1~4/31 外国人21,000ペソ(約3,700円)
ローシーズン:5/1~9/30 外国人11,000ペソ(約1900円)
現金払いのみで、ハイシーズンはチリアンペソの他、ユーロやアメリカドルでも支払えますが、ローシーズンはペソ払いのみです。
私が訪れた2017年11月は、スタッフが賃上げのストライキをしている最中だったので無料で入園することができました。
キャンプ場・テント場の値段
私たちが宿泊した時の値段です。
パイネ・グランデキャンプ 6000ペソ1100円
パイネ・グランデ山小屋 33000ペソ5800円
フランセス 13000 2300円
ラス・トレス 13000ペソ
まとめ
Wルートから見られる景色はものすごく美しいです。そびえたつ塔のような山々と、コバルトブルーの湖がとてもよくマッチしており、毎日息をのむような絶景に出会うことができます。
山小屋やキャンプ場、登山道はとてもよく整備されており快適な登山ができるので、ぜひとも歩いてみてください。
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